
沖縄の文化は、県民の生活に深く根ざしたもので、繰り返されてきた世変わりや沖縄戦などの危機を乗り越え、新しい感性の彩りを加えながら、絶えることなく受け継がれてきました。
沖縄県は、令和4年に日本復帰50周年を迎えます。この節目の年に、沖縄で初開催となる第37回国民文化祭、2回目の開催となる第22回全国障害者芸術・文化祭を、統一名称 「美ら島おきなわ文化祭 2022」として開催し、沖縄文化の魅力を県内外に発信していきます。
統一名称 美ら島おきなわ文化祭2022
正式名称 第37回国民文化祭 第22回全国障害者芸術・文化祭
国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭を沖縄県において開催するにあたって、次の基本方針のもと、開催に向けた取組を進めます。
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方針Ⅰ
かかわる
【県民一人ひとりが文化芸術の担い手】
文化芸術を振興していくには、障がいのある人もない人も、地域社会の一員として共に暮らせるよう、共生社会の実現を目指す中で、県民一人ひとりが文化芸術の担い手であることを認識することが重要です。「担い手」とは、文化芸術活動に参加すること、新しい文化芸術の創造に参加すること、そして文化芸術を積極的に鑑賞することも含まれます。
美ら島おきなわ文化祭2022では、障がいのある人の自立と社会参加の促進を含め、県民一人ひとりが文化芸術に関わることができる環境づくりに取り組みます。 -
方針Ⅱ
ひろげる
【多様性の尊重】
沖縄の文化の特徴を踏まえ、国内外の多様な文化と触れ合い発展させていくこと、また、失われつつある各地域の多様な文化を尊重し保存・継承していくことは、文化芸術の幅や厚みを広げ、さらには各地域の個性・魅力を高めていくものと考えています。
美ら島おきなわ文化祭2022では、多様性の尊重を一層促進します。 -
方針Ⅲ
つなぐ
【文化芸術の継承】
沖縄は様々な世替わりを経験して、困難な状況においても独自の文化を育み心の拠り所として現在までつないできました。
美ら島おきなわ文化祭2022では、この歴史と風土に培われてきた沖縄の文化芸術を県民共通の財産として未来、特に次代を担う子ども達へと継承していきます。 -
方針Ⅳ
つたえる
【琉球文化のルネサンス】
現在につながる沖縄の文化は、琉球王国時代に大きく花開きました。沖縄県民のアイデンティティの拠り所の一つである首里城の焼失により、改めてその価値が認識されました。
美ら島おきなわ文化祭2022では、国内外から多く寄せられた首里城復興に向けた支援に対する感謝を伝えるとともに、琉球文化を基礎に沖縄の文化がさらに発展して花開き、世界に知れ渡っていくようにとの願いを込めて広く発信していきます。
「文化芸術の花 咲いわたり」
沖縄最古の歌謡集である「おもろさうし」の一節に「明けもどろの花の咲い渡り」というフレーズが登場します。明け方の空のような色合いの花が咲き広がり世界を染め上げて行くさまという意味があります。本大会テーマには、沖縄の文化芸術が花開き、多くの人に知れ渡り、その美しさに感動してほしいという願いが込められています。

コンセプト
文化芸術を手で包み込み守り続けるような形、蕾のように今まさに文化芸術が花開く瞬間を切り取った形をイメージしています。
赤から黄はデイゴの花や首里城、大綱引きの綱をイメージし、その綱は人々の団結と継承や繋いでいく想い、輝く太陽と広がる文化芸術を表現。青は沖縄の美しい海と空、障がいのある人もない人も公平な世界を表現。緑は沖縄の大自然のように広く雄大な心を表し、植物のツルが結ばれるように歴史や文化芸術がこれからも継承されていく未来の沖縄を表現しています。
令和4年10月22日(土)~11月27日(日)
「てぃんさぐぬ花」
県民愛唱歌(うちなぁかなさうた)として、県民アンケートにより決定した歌です。各世代から支持されており、沖縄大会を県民が一体となって盛り上げる音楽として活用していきます。

花笠マハエちゃん
花笠をかぶった姿が愛らしい姿で、沖縄のイベントや観光情報をPRする沖縄観光大使「花笠マハエ」ちゃん。
美ら島おきなわ文化祭2022でも、マハエちゃんに特別広報大使として、県内外へ沖縄大会の情報や沖縄文化の魅力を発信してもらいます。

ポスターのデザインは、沖縄独自の多彩な文化などをモチーフに、カラフルなイラストレーションで、わかりやすく美ら島おきなわ文化祭を表現しています。イラストレーションを担当したのは、次世代を担う沖縄県在住の12歳のイラストレーター「ミラクルくん」(本名:城間ゴンタさん)。沖縄県立美術館・博物館での個展の開催や、渋谷 PARCO 5 でのエキシビジョンなど全国区で活躍中です。
文化庁、厚生労働省、沖縄県、市町村、沖縄県実行委員会、市町村実行委員会 等
国民文化祭、
全国障害者芸術・文化祭とは?
国民文化祭とは
国民文化祭は、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、産業その他の各関連分野における施策と有機的に連携しつつ、地域の文化資源等の特色を生かした文化の祭典であり、伝統芸能や文学、音楽、美術などの各種芸術、食文化などの生活文化等の活動を全国規模で発表、共演、交流する場を提供するとともに、文化により生み出される様々な価値を文化の継承、発展及び創造に活用し、一層の芸術文化の振興に寄与するものです。

シンボルマーク
文化は人間の知恵であり、秩序ある生活との結合であります。限りなく広がる文化へのあこがれを、歓喜の人形(かた)の構成でイメージしたデザインです。日本古来の古代紫を基調に、明るさを加えて、新しい未来色のイメージにした色彩計画です。
福田繁雄(グラフィックデザイナー)
全国障害者芸術・文化祭とは
全国障害者芸術・文化祭は、障がい者の芸術及び文化活動への参加を通して、障がい者本人の生きがいや自信を創出し、障がい者の自立と社会参加を促進するとともに、障がいに対する国民及び県民の理解と認識を深めるため、全国持ち回りで開催しているものです。